I am 〜わたしの生き方〜

患者になってわかったこと、日常での気づきなど

子供達は知っている

まだ寝返りすらできなくても自分の入院生活が半年以上にもなるとは思ってもいなかった頃、夏休み中だった息子と娘は、ちょくちょく病室に顔を出してくれた。

外は異常な猛暑にもかかわらず、気が向くとフラッとひとりで来て、何を話すと言う訳でもなく、そこそこの時間を同じ空間ですごした。

 

あるとき、息子がポツリと言った。

「(意識不明のとき)おかあさんは大丈夫、と僕は決めた。だから大丈夫だった。」

 

とても強力な祈りの力が込められた言葉。

有り難い。

子供達を不安にし心配をかけたのでは…と思っていた私の気持ちを払拭し軽やかにもしてくれた。

 

私が意識不明だったとき子供達は、周りの誰かが声をかけるまでいつまでも長い時間ずっと、ただ黙って私の手を握り続けていたそう。

 

普段から私は、子供達のことをあまり心配しないようにしている。

私の母が心配性で、何かにつけ心配を浴びせられ、それが母の愛情表現だとわかっていても、重苦しく決して嬉しくはなかったから。

また、起きてもいないよからぬことを、敢えて自ら想像することを好まないから。

それに彼らを信頼している。

だから様子を気に留めることはしても、心配はしない。

いつだったか、友達と遊びに出かけた娘の帰りが遅かったときも

「おかあさん、怒らないの?」と、娘の方が拍子抜けしていた。

 

そのかわりに毎朝、「いってらっしゃい」と送り出すと同時に、「彼らは大丈夫」としっかりと自分の中で決めている。

それがきっと彼らを護る見えない御守りになるから。

 

私がいつもこっそりやっているこの方法を子供達に話したことはなかったけれど、いつのまにか伝わっていて、お返ししてくれたみたい。

それとも、もともと知っていたのかな。

 

子供達からは教わることばかり。

 

普段は、iPadばっかり見てるし、ぐうたらで部屋はほぼ片付いてないし、機嫌悪いと暴言も吐く‘お姫様’と‘お殿様’だけどね。

 

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↑もう10年以上前になる…みんな海が大好き‼︎

 

今では息子に身長を抜かれ、娘に体重を越された。