I am 〜わたしの生き方〜

患者になってわかったこと、日常での気づきなど

やりたかったらやってみる

体調がどんどん悪くなり、いろんなことができなくなってきた時期も、バイオリンだけは倒れる直前まで続けていた。

体調をも考慮してレッスンしてくれる先生だからできたことで、ハーモニーを奏でることで何かが整い、身体が少し楽になった。

 

入院中、5月に発表会があると聞いたとき、

退院も近い時期だったこともあり

「出たい!」と強く思った。

弾きたい曲もすぐに浮かんだ。

 

7ヶ月の入院生活が終わり、自宅での生活が少し落ち着いた頃、久しぶりに弾いてみようとバイオリンを持って構えただけで、身体のあちこちが痛んだ。

弾き始めてたった3分足らずで、もう疲れて弾けなくなった。

立って弾くとすぐヘトヘトになる。

 

それでも本番までには間に合いそうだと、自分の中でおよその見通しがついた時点で、正式に発表会への参加を決めた。

 

当日は、出番に備えてできるだけ体力温存を心がけた。

久しぶりの舞台に、手はこわばり足は震え続けていたけれど、決して完璧な演奏ではなくても、弾きたいイメージにいくらか近づいた演奏ができた。

 

FBに動画を投稿する際、痩せ細り髪も肌の様子も以前と変わってしまった自分を見せることへの躊躇もあったけれど、

「これが今のわたし。生きてるからね。」とばかり、開き直って投稿したところ、多くの‘いいね!’と、素敵なコメントをたくさんいただけて嬉しかった。

 

演奏した動画を見返すと、あやういところも含めて愛おしい。

「知らなければ、数ヶ月前まで立つことも歩くこともできなかった人が弾いているとは思わないだろうな。」と考えると、なんだか愉快な気持ちになる。

 

何だって、やりたかったらやってみればいい。

自分にやらせてあげたらいい。

やらなかったら後悔だけ。

やってみて、もし失敗しても後に活かせる貴重な経験であり、興味深いネタになる。

失敗して死にそうになっても、本人次第でそうそう死なないというのが、体験してみての実感。

 

得意なことではなくても、好きでやりたいことは、やってみた方が絶対にいい。

 

やってみる勇気から、思ってもみなかった境地に導かれ、世界が広がる。

 

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まだ元気いっぱいだった2017年11月、熱田神宮に舞を奉納する舞い手として、奉納舞の一員となった。

合宿形式での特訓を含め、またとない機会に恵まれた貴重な経験だった。

舞の経験も知識も何もなく「私にできるのかな?」と考えると不安になるので

「一員になれたのだから、美しく舞うことはすでに決まっている。」と信じ切って臨んだ。

本番では多くの方々に見守られ、有り難かった。